2018 wave best 10

今年は初めてDJする機会をいただき、waveをどでかい音で流す/聴くという願いが叶った実にいい年でした。
音楽好きらしいひとがなんとなく、新しいジャンル?wave?grimeからきてんの?いやvaporwaveにルーツが?とあることないこと適当にいわれた2017年、その後作品自体に興味をもたれることなく2018年も過ぎていきましたが、ぼくたちわたしたちwave大好きっこにとってはそれは問題ではなく相変わらず楽しいwaveライフを送れています。
というわけで2018年のwave best 10、今年リリースされたなかで良かっただいたい10曲を順不同であげていきます。


・Kareful / I Loved A Witch once(Liquid Ritual Vol.01)
https://liquidritual.bandcamp.com/album/liquid-ritual-vol-01
今年のスペシャル最高wave。順不同といったけどこれが1番感動した。
しっかりとだれることなくキック、スネアを入れてあくまでダンスミュージックだっていう曲を作っていたKarefulがそのままのスタイルを崩さずこんなエモーショナルな曲を作れるんだと驚き。相変わらずwave優等生。適度に退屈で美しい、ずっと聴いていたい。
・Downstate / Foget U(Liquid Ritual Vol.01)
waveといえば女のひとの声をどうにかしたなんか大仰な音を入れるってのもよくあって、へたな使い方だとうるさく聴こえちゃって嫌になるんだけど、この曲での使いかたが正解です!って思う。


上記2曲の入ったLiquid Ritualのコンピはレーベル1発目だけあって、気合の入った本当に優秀なコンピでした。このまままっすぐにやっていってほしいレーベル。


・Dirty K / Torment(Compilation Vol.2-"Self Salvation" by Genome 6.66Mbp)
https://genome666mbp.bandcamp.com/album/compilation-vol-2-self-salvation
waveとしてもよいのかどうか迷うところではありますがこのコンピのタグにwaveってついてたしまーいいかって(同じコンピのKhemistの曲のがよほど従来のwaveなんだけど。)
変な咆哮に刃物の音というだいぶいかれた雰囲気ではあるんだけどそれと同時に流れるこのキャッチーなメロディー(紛れもなくwave!)、こういうハードなwaveもっとほしい。
あと上海にwaveがあるつか、Genome6.66 Mbpみたいなとがったレーベルでwaveの認識があるのは嬉しいですね。


・foxwedding / here,at the end of all things
https://fox-wedding.bandcamp.com/
ダークなwaveが多いfoxwedding。地味な曲が多くてあまり気にしていなかったんだけど何回も聴いていたらぐんぐんにはまってしまった。今年出た曲は特に暗さ/オタクっぽさに磨きがかかっていて良い。
上3曲とは真逆な、こういうベッドルーム的waveが無くなったらwaveシーンの終わりだと本気で思う。


・Deadcrow / T-800(Ⅲ)
https://deadcrow.bandcamp.com/album/iii
今年のDeadcrowはdubstep色強め・攻撃的な曲が多く、今までリリースされた曲よりもひかれなかったんだけどやはりセンスがいいし技術的にも抜群だし聴き入ってしまう。かっこいい。


・BITWVLF / Black Peach(Sidewalks and Skeletons Remix)(RIVER)
https://bitwvlf.bandcamp.com/album/river
BITWVLFの曲がいいというより、Sidewalks and Skeletonsの底上げがでかい。派手にゴスく仕上がった1曲。
2組ともダークアンビエント、ウィッチハウスよりのひとたちなんだけど、Sidewalks〜のリミックスがかなりやらかしててBITWVLFのアルバムを食ってる。このくらい自分出しまくりで派手な曲、いいですね。


・Sidewalks and Skeletons / † ▲LICE PR▲CTICE †
Crystal Castles / Alice Practice [Sidewalks and Skeletons REMIX]が正しいかも)
https://sidewalksandskeletons.bandcamp.com/track/lice-pr-ctice
Crystal Castlesの曲のリミックス。元の曲より断然いい。
ゴス味のあるwaveやっているひとこの人以外にいるのかな。


・KYO / COUNTACH(TIME LP)
・KYO / SURFACE (TIME LP)
https://sellfy.com/p/FUEc/
以前からどちらもあった曲なんですが、ちゃんと販売されたのは今年だと思われる。どっちもリリースありがとうございます。
独特のメロディーセンスのおかげでスカスカでも、いやむしろこのぐらいスカスカで安っぽいのが魅力的という稀有な存在。


・Sorsari / Dreamers (Patterns EP)
https://vibedigital.bandcamp.com/album/patterns-ep
waveのリリースに活発なレーベルvibe.degitalより。そっちの色を意識してるのかどうかわからないけど、いまどきのwaveっぽい印象。ゲーム音楽ぽいような、クラブでかけても良さそうな感じというか。
スピり度の高い名作「Worlds Away EP」に比べたらずいぶんシンプルになっちゃったけども、グッとくるイントロ(ここが一番好きかも!)、Sorsariらしいきれいめな音を重ねる手法は健在で良かったです。


次点、いや特別枠
・Plastician / 「Overdue」
https://plastician.bandcamp.com/album/overdue
waveのアルバムではないんだけど、waveの若手をフックアップし続けているwaveシーンの陰の立役者、Plasticianのアルバム。
wave味ある曲が入ってるのでここに書きました。waveとして評価するのは正直難しいけど、grimedubstepプロデューサーのイメージの彼がwaveに近いところにいるのが感慨深く。
どの曲もシンプルながら強烈なインパクトを残すところはさすが。リリースするよりもずっと前に、たぶんRinseの彼の番組で聴いて、その後ずっと覚えてたもん。


・まとめ
wave、まともにかっけえ曲探すのがほんと難しい。なんとなくでやってんだろ!って思うのもいっぱい。
今年出されたものはダンスミュージック色が強くなっているような気がして正直物足りなさを感じています。
もっとエモーショナル、お耽美なwaveがほしい!waveでしかできないことをやってくれ〜と。そこのバランスが抜群だったのがKarefulの件の1曲でした。
表に出ていないけどかっこいいのはもっとあると思うんで、地道に探していきます。