物理的な痛みが別のことに対する実感になるなんて、はー、漫画じゃねーんだし、君らの狭い宇宙で青春やってろ。
と、一瞬痛みに酔いそうだった自分に思いました。
たとえば頬叩かれた痛みが相手の怒りとか、叩いた手の痛みが相手の悲しみとか、んなもん痛んでから感じてんじゃねえよ、遅い。
なんて人間は不完全なんだろうと思う、いわゆる平常運転が毎度痛い。痛いのが平常運転。でも、ちょっと、角が伸び過ぎると自分の頭に刺さって死ぬサイみたいな動物思い出した、他の動物も完全じゃない。

                                                                                              • -


生のパスタをもらったので炒めたトマトとたまねぎに絡めて食べた。麺が違うと格段にうまくなる。
料理はあまり得意でないのでいつも味付けは塩とこしょう、たまにバター入れたり油を変えたりするくらいしかできない。
食えりゃ良い、を満たしているのでまあいいんだけど、おいしいと気持ちが良くなる。豊か、ってそういうことだ。
衣食住を豊かな状態で保つことが1人でできているひとを身近に知らない。私の意味する豊かの基準はひどく厳しいのだけど、不満がほぼ出ないことだと思う。
人間は1人でなかなか生きれるものじゃない。
野生のニホンノウサギ(本に載ってたのはトウホクノウサギかサドノウサギだった)は筋力が発達していてえらくかっこいいのだけど、彼らは群れで過ごさない。餓死もあるし天敵に食われることも多いから、生きることが死なないことに直結していて、私の思う真のサヴァイヴはこれだ。
植物を食べ、野山を駆け巡る彼らの血はとても濃厚らしい。濃度の話。どす黒い血をもつ。現代の人間のそれは、薄くて、そりゃ身体能力も低いわけだっていうのを読んで、ますますニホンノウサギは素晴らしいと思った。
私は現代の人間なのでそういった生活には向いてなくて豊かになりたいなあと望んでいるのだけど、なりたいなあ、という緩さをねじ伏せてくるようなひとがいないところで生きたいのが本音かもしれない。
オエー。