日記

ル・ポールのドラァグレースを観るのをやめた。シーズン2優勝者タイラのBLMにまつわる番組とル・ポールへの怒りのSNS投稿を見てから観るのをやめようと思った。

MCビル風さんの日記が好きだ。その日の出来事と感情が書き連ねてある。毎日は読めてないけど、気になったときに読んでいる。
25歳のときに初めてビル風さんのライブを観た。その日はあまりに美しい一夜で、興奮が冷めないうちにzineを作り始めた。しかし私はまだ宿題を提出できていないと思っている。まだできる気がしない。いつかくるといいなと思う。卒業式前日に課題を提出したような人間なのだ、無理はできないよ。

時折、感情が昂ぶって泣いてしまうときがある。それは私とその他の人間(地球上の)との問題であり、あなた(あなたから見て自身)は関係ない、から割り込んでこないでほしいと思う。あなたには解決できない。私が私の問題を解決できない場合に、なぜ永遠に無関係なあなたが解決できると思うのだろう。
解決の助けとか、援助とか、そういったことは可能だと思う。それだけ。
たまに、こういう怒りを書きたくなる。それを抑えることはやはり難しい。抑えると、鬱が悪化する。

初めて心療内科に行ったのはたしか25、6歳だった。仕事を終え、たくさんの車が通る大きな道路沿いを歩き、川のある道にさしかかったら水の流れを外灯の反射越しにじっと眺め、そしてやる気のない先生から薬をもらう。その頃はとにかく歩いた。歩くしかなかった。疲れて頭がぼんやりしていないと怖かった。正気でいる、ということが難しかった。何を見ても悲しくて、美しくて、苦しくて、頭が変になっていると分かった。疲れるのは嫌だけど、家にじっとしていると明日が来るのが嫌で嫌で仕方なく泣いてしまうから、外を歩いて疲れるほうを選んだ。悪い選択ではなかったと思う。当時はそれしかなかったのだけど。
今はもう通っていないあの病院までの道のりの黒い空と川が脳に焼きついている。水の流れ、車の流れ、前へ進む私の脚。ひとつの場所に留まるのが怖かったそのときの救いだったのだと思う。
あの頃を思い出すと同時に、私はなんとかやっていけてるよ。そう安堵する。少しずつ進んでいるのが実感できているからだろう。あいかわらず疲れるけどね。