映画観た

FRANK
とんがったバンドに偶然入った凡庸な主人公が自分には才能があると勘違いした挙句、調子こいてひとに迷惑かけて反省する話。
バンドのVoの、かぶりものしなきゃ人前に出られない設定が映画をより陳腐にしてる。バンド活動に支障をきたすほどの不器用で繊細な面とある種のひとを魅了する独特な音楽の才能を説明してんだろうけど手抜きに見える。
バンドメンバーに見放された主人公とVoがSXSWのステージに立つシーンだけは秀逸。


まどかマギカ前後と叛逆
TV版のあとに観た。
TV版/前後編は叛逆のための振りかと思うような展開だった。
劣等感に甘えても許されるのは思春期の特権かもしれませんが、劣等感をもつ必要の無さに気づくのが大人になることかと思います。
そこに目を付けた悪い奴に利用されたうちの1人が気が狂って利用し返したという意味で、叛逆だった。
友情や愛情を凌駕した自己愛という美しくない部類の狂気の勝利に、何だこれは…という思いが残る。
キュゥべえが食べるところと猫らしく振舞うところは大好きだし、キュゥべえのいうことが毎度間違ってはなくて、それは良かった。
劇団イヌカレーの描く魔女たちが素晴らしかった。怖い。


バック・トゥ・ザ・フューチャー1、2
衣装やセット、設定が楽しい。
とにかく衣装が最高過ぎ。50's80'sは勿論、未来の服もたまらんのよな!天才的なセンス!3Dメガネを常にしてるやつとか意味不明で、最高にもほどがあるっつーの。


キャロル
ラブストーリーをあまり好きでないと思っていたのは、ただ単にセンス悪いのが目につくからなんだなってこれを観て思った。
何となく始まっている恋愛が、だんだんと深みを増していく描き方がスマート。
女性同士の恋愛、しかも片方は離婚調停中という、社会的にオープンにしにくい関係だけども、堂々と生きようとする姿勢が嬉しい。
テレーズがキャロルに影響を受けて人間的に成長していくのも、良いラブストーリーの要素のひとつだ。
私も魅力的な女性と出会いたいよ!男性でも良いけど。
衣装も素晴らしい。キャロルの上品な格好もよだれが出そうなほど良いんだけど、テレーズの野暮ったさが絶妙!新聞社に勤めてからの服装の変化も、成長が表れていて良い。
こんな上手いこといくかよ!と思わないこともないけど、理性的で美しいものがスタンダードとして常にあってほしいので、そういう意味でも良い映画だと思う。